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シタール演奏とインドのお話の会


 平成29年8月5日(土)、もりおか復興支援センターにて、インドの伝統弦楽器「シタール」の演奏会が開かれました。『福祉と音楽の会「まっtete」』の主催で、日本のシタール演奏第一人者、南澤靖浩さんをお招きしてのミニコンサートです。
 
 生で聞く機会の少ないインド音楽に興味を惹かれ、11人の聴衆が集まりました。
 まずは南澤さんからシタールという楽器についての説明を受けます。本来はインドの宮廷音楽を奏でる弦楽器で、通常、1曲の演奏に1時間以上かけるそうです。
 この日はお話も交えて40分のミニコンサートですから、「さわり」の部分を20分ほどで披露してもらいます。曲目(という表現は正確ではないそうですが)は『夜のラーガ』。ラーガとは「色彩」や「音調」を表すヒンズー語とのこと。『夜のラーガ』は心に平安をもたらすメロディーです。通常は「タブラ」という太鼓と共に演奏するのですが、今回は南澤さんお一人ですので「電子タブラ」が代わりに伴奏します。 

 
 演奏が始まります。最初は淡々と爪弾き、徐々にテンポが上がっていきます。弦が震え、エキゾチックな金属質の和音を発します。南澤さんの説明によると、インドの音楽にも「こぶし」があるそうです。なるほど、聞けば呻るような節回しが差しはさまれ、津軽三味線にも通じる深みを感じさせます。一竿の弦楽器から放たれているとは思われぬほどの重層的な音色を、南澤さんのシタールは聴かせてくれました。

 
 演奏が終わると、南澤さんがシタールを間近に見せてくれました。聴衆の皆さんがわっと集まって、見慣れぬ楽器に目を凝らします。素材について質問が集中。南澤さんから、胴はひょうたん、竿はチーク材、弦は鋼線、象牙に見えるところは、かつては本物の象牙を使っていたけれど今は鹿の角やプラスチックを使っている、という答えが返ってくると、皆さん感心してうなずいていました。
 
 ご参加の皆さん、演奏していただいた南澤靖浩さん、開催いただいた「まっtete」の皆さん、誠にありがとうございました。