6月25日(日)、今年度最初の「つながる*ふるさとバス」が、陸前高田市を目的地に開催されました。つながる*ふるさとバスは、東日本大震災をきっかけに沿岸から盛岡に移り住んでいる皆様を沿岸各地にお連れして、復興の様子をお見せし、地元の方々との交流を持っていただく催しです。
今回の陸前高田行きのメインイベントは、高田松原再生植樹祭です。NPO法人高田松原を守る会が実施する植樹祭に、スタッフ4名を含む15人で参加させてもらいました。沿岸出身者学生向け盛岡市営シェアハウス「しぇあハート村」の学生たちも一緒です。
植樹祭には関西はじめ全国からボランティアが集い、総勢90人以上で540本の松苗を植え、新たな高田松原を育てる一歩にします。ふるさとバスの参加者は80代から20代までの幅広い年齢構成ですが、どなたも疲れを見せず熱心に苗を植え切りました。
植樹祭を終えた後は、陸前高田の新たな賑わいの拠点「アバッセたかた」で昼食をとりました。真新しいショッピングセンターのあちこちにある飲食ブースで、皆さん思い思いにお昼時間を過ごしました。
次に、広田半島の中ほどにある「中沢浜貝塚歴史防災公園」を見学しました。国の史跡となっていた縄文時代の貝塚遺跡をそのまま高台の避難場所として整備したものです。浜からの入り口は長い階段になっています。随所にある青い説明版は、明治・昭和・平成の三陸津波と、チリ地震津波のそれぞれの遡上高を表しています。平成の津波より明治の津波の方が高く届いたことに驚かされます。
階段を登りきると広場があります。災害時には避難場所となるところです。海に向いたあずまやは、周りをシートで覆うことで簡易救護所になります。2基あるベンチは、座面を取り外すとコンロになります。避難場所として様々な工夫が凝らされている様子に、皆さん感心されていました。
この公園の魅力はもう一つあります。それは公園の地面にちらほら顔を出している縄文土器です。ちょっと探せば小さな土器片が簡単に見つかります。しぇあハート村の学生たちはこちらの方にも興味津々で捜しまわっていました。
公園内には昭和三陸津波の後建てられた、警句の石碑もあります。「低いところに住家を建てるな/地震があったら津浪の用心/津浪と聞いたら慾捨て逃げろ/それ津浪機敏に高所へ 廣田町」と書かれた碑文に、参加者の皆さんは深くうなずいていました。
ご参加の皆さま、高田松原を守る会の皆さま、誠にありがとうございました。
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つながる*ふるさとバスin陸前高田市