盛岡に避難されている沿岸出身の方々をお連れして、沿岸復興の進み具合を見学していただき、地元の人々と交流を深めていただく催し「つながる*ふるさとバス」の第2回が 7 月 23 日(土)に開催されました。今回の行く先は宮古市です。
鍬ケ崎地区、浄土ヶ浜レストハウス、高浜地区、津軽石地区、金浜地区、磯鶏地区、藤原地区を巡って、宮古市内の街並み、風土と産業が復興している様子を、参加者の皆さんと見て回りました。
ガイドをしていただいたのは宮古市在住の中村郷子さんです。
ご実家が水産加工業をされていて、東日本大震災の際は、工場が浸水、全壊は免れたものの多大な被害を受けました。周囲にも浸水被害を受けた家屋が多く、家具や壁、床に深刻な被害を受けた建物を修復して住み続けています。中村さんは、こうした被災住宅に居住する世帯の支援に奔走され、もりおか復興支援センターを運営する一般社団法人 SAVE IWATE との繋がりも、その支援活動の中で紡がれました。
中村さんの、地元の視点、皮膚感覚に根差した解説は参加者の皆さんにも好評で、「宮古市内の人々の本音が聞けた」「生の宮古ことばが久しぶりに聞けて良かった」との感想をいただきました。
浄土ヶ浜レストハウスでは、昼食をとる前に店長さんに浄土ヶ浜の魅力と、レストハウス再建までの道程をお教えいただきました。浄土ヶ浜レストハウスも 2 階まで浸水、店内はメチャクチャにな
りました。それでも沖にそびえる白い巨岩が自然の防潮堤となって、全壊を免れたといいます。参加者の皆さんは浄土ヶ浜を守った白い岩屏風を写真に収めたり、群れ飛ぶウミネコに餌を与えたり、思い思いに景勝地の復興を感じ取っていました。
藤原地区では、ちくわや練り物の製造で有名な「有限会社 丸徳」さんにて、女将さんから店舗(兼工場)と周辺地域の被災状況をお聞きしました。店舗裏の防潮堤に上り、海を臨みながら、当時の様子を詳細に伺いました。
併せて、ちくわ作りも体験。焼き立てちくわをほおばりながら、皆さん藤原地区「復興の味」を堪能しました。
盛岡へ戻る前に、宮古市民の台所、魚菜市場を見学。参加者の皆さんは、盛岡ではなかなか手に入らない、新鮮な魚介類を次々手に取っていました。盛岡に戻った晩には、懐かしい三陸沖の味に舌鼓を打っていたことでしょう。
参加された皆さま、ご協力いただいた浄土ヶ浜レストハウスさま、有限会社丸徳さま、中村郷子さま、誠にありがとうございました。
これからも、もりおか復興支援センターでは、「つながる*ふるさとバス」にて宮古市・山田町・大槌町・釜石市・大船渡市・陸前高田市の 6 市町へセンター利用者の皆さんをお連れします。沿岸住民の皆さま、伺います際にはよろしくお願いいたします。
お知らせ
つながる*ふるさとバスin宮古